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淡い

山田さんのびんたによって
「ちつ」の意味を学んだぼくは、
そのまま山田さんと淡い仲になり
その後
淡い季節のはかなさを味わうこととなる。

はじめに断言しておくが
ぼくは鼻くそは食べていない。

鼻をほじることはあるが、
食べたりしない。
もし食べるなら
誰もいないことを確かめて――
いやいや
食べるわけがない。
あんな不味いもの――
いやいや
本当に食べない。

授業中
突然後ろの席の女子から
「いやあ、まきの、鼻くそ食べた」
と指をさされた。
食べるわけがない。
授業中じゃないか。
食べるなら休み時間にトイレで――
いやいや
なんでそうなるの?
「きもーい」
何を言っているんだ?
食べてないし、
それにまだほじってもいないじゃないか。
ぼくが怪訝な目で見つめ返すと、
「いやあ、食べたあ」と確定済みで言う。
おいおい。
いい加減にしたまえ。
見間違うにも程がある。
いまのはMAXだぞ。
正気になれ。
そもそも
ぼくがあんな不味いものを
みんなが見ている前で
食べるわけないじゃないか。
鼻くそなんて、
誰もいないところでこっそり食べるものだ。

ぼくは相手にせず、
鼻で笑って済まそうとした。
困った奴だぜ、
なあ、山田さんと、同意を求めると、
山田さんはぼくから逃げるように
身をよじり、
「えーショック」と言ったのだ。
目を見ると
本当にショックの色が浮かんでいる。

山田さんは
両手で口を抑え
顔面蒼白だ。
「本当?」と目撃者の女子に確かめたりしている。

山田さんとその女子は同じ小学校出身で友人歴が長い
親しくなったとはいえ
所詮ぼくとは数ヶ月の仲である。
その後時間をかけて誤解をといたのだが、
ぼくと山田さんの間に流れていた
親密なものは
少しずつ希薄になり
席替えをもって消滅した。

淡いなあ。




ひよし

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